大理石のキッチンカウンターについて徹底解説！人造・人工・天然で悩む人も必見！

人工大理石・人造大理石、カウンターには何がいいの？
デザイン性のある、海外のキッチンみたいにしたいけど、日本のメーカーでできる？
衝撃につよくて、お手入れが簡単なカウンター素材って何？

大理石好きな主婦

カウンターを選びたいけど、メーカーも多くて分かりにくいな。

大理石コンシェルジュ

こだわる人が多いからこそ、メーカーも品揃えを多くしているんです。

キッチンのカウンター（天板・ワークトップ）は、大理石調のものが基本仕様になっていることも多くなっていますが、違いって分かりにくいですよね。

この記事では、大理石調のカウンター素材にどういった違いがあるか、住宅設備メーカーでの勤務経験をもとに解説します。

長く使うものなので、10年後も使っているイメージをもち、後悔しないキッチン選びの参考にしてください。

『大理石』といわれる素材は主に３種類です。

樹脂のみでできているもの（人工大理石・人造大理石）
天然鉱石を樹脂で固めたもの（人造大理石）
天然大理石を加工したもの（大理石）

ステンレス素材との比較についてはこちら≫キッチンのステンレスと人工大理石を徹底比較！シンクの違いも解説！にしてください。

大理石キッチンカウンターのメリット・デメリット

大理石のキッチンカウンターといっても、天然石・人工大理石・人造大理石と種類があります。大理石だけで比較したメリット・デメリットを解説します。

大理石好きな主婦

キッチンカウンターで、使いやすいものはどれだろう？

大理石コンシェルジュ

その疑問を解説していきます。

国内でもっとも普及している【樹脂製の人工・人造大理石カウンター】

設備メーカーによって『人工大理石』『人造大理石』と呼び名が変わりますが、アクリル系・ポリエステル系など、樹脂製の大理石が国内では普及しています。

主なメリット
●色・柄が豊富
●天然石と比較すると安価
●耐水性・耐薬品性に優れ、比較的扱いがラク
●研磨することで傷の補修ができるものが多い
●シンクを同素材にすることで、継ぎ目ができない

主なデメリット
●耐熱温度が低いものがある（高く設定されていても鍋敷きは必須）
●ケチャップなどを放置するとシミができることがある
●紫外線で変色（黄変）することがある

自然素材のデメリットを解消【天然鉱石＋樹脂の人造大理石カウンター】

天然の大理石をはじめとした鉱石の欠点である金額・加工のしにくさを樹脂と融合させることで解消し、システムキッチンに採用できるようにしています。
天然の水晶（クォーツ）を樹脂で硬化させたクォーツストーンも人造大理石に含まれます。

主なメリット
●天然ならではの高級感・透明感がある
●耐水性・耐薬品性に優れ、扱いがラク
●経年による変色が少ない

主なデメリット
●樹脂製と比較すると高価
●システムキッチンに採用しているメーカーもあるが品揃えは少ない

高級感と存在感が別格【天然の大理石カウンター】

石灰岩（炭酸カルシウム）が主成分の自然岩を加工したものです。いわゆる『一点もの』で、海外のキッチン事例でよく目にしますが、日本でも本物志向の方に好まれます。

主なメリット
●高級感と重厚感がある
●天然石なので産地によっても柄や色が違い、個性がある
●耐熱温度が高い
●経年による変色が少ない（くすむことはある）
●研磨することで傷や汚れを消すことができる

主なデメリット
●非常に高価
●天然という特性から量産に向かず、一般メーカーでの採用が難しい
●酸性やアルカリ性に弱く、取り扱いに注意が必要
●シンクの同一素材は選べない

システムキッチンとオーダーメイドキッチン・造作キッチンの違い

大理石コンシェルジュ

カウンター素材によっては、オーダーメイドキッチン・造作キッチンを検討する必要があります。

システムキッチンとはガスコンロ（IH）・シンク・キャビネット類が一つのカウンターに納まり、レンジフードまでがセットになった商品のことです。
セクショナルキッチン（流し台）と比較して、作業スペースが広くとれ、テーブルコンロの隙間が無いため、お手入れがラクです。

システムキッチンメーカー

リクシル・クリナップ・パナソニックなど

一般的にシステムキッチンメーカーといわれるグループは、浴室や洗面台など他の住宅設備もあつかうメーカーです。
キッチンの形・幅・高さのバリエーションが決まっており、設定以外のサイズの商品は選べませんが、価格が抑えられ、品質保証も安定していることが特徴です。（一部、特注品対応できるものもあります）

全国的にショールームがあり、現物確認しながら商品選びができます。
普及タイプ・高級タイプとグレードが分かれていることが多く、商品カタログを見れば、金額が分かることも特徴です。

オーダーキッチンメーカー

CUCINA（クッチーナ）・kitchenhouse（キッチンハウス）・TOYO KITCHEN（トーヨーキッチン）など

一般的にシステムキッチンをお客様の希望にあわせてつくるメーカーをオーダーキッチンメーカーといいます。

価格は高価ですが、扉色やカウンターのバリエーションが多く、個性あるキッチンになります。キッチンだけでなくダイニングテーブルなどの家具までオーダー可能な場合もあります。

システムキッチンを一つの製品として出荷・工事を行うので品質保証もありますが、地方にショールームが無く、現物確認が難しいことがあります。

造作キッチン

工務店などの施工会社が家に合わせて造ったり、家具職人によって工場で造られるキッチンのことです。
キッチンの専門家ではなく、設計士が構成を考えるケースも多く、もっとも自由度が高いキッチンです。

いわゆる『一点もの』なので特殊な使い方にも対応できますが、『システムキッチン用』としてメーカーが製造している部品は採用できないことがあります。

現場の大工さんが造ることもあり、保証はケースによって変わってきます。

大理石コンシェルジュ

それぞれのキッチンの特徴をまとめました

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	システムキッチン（設備メーカー）	オーダーキッチン	造作キッチン
バリエーション	〇	◎　多い	◎　多い
家具の対応	△　未対応が多い	〇	◎
価格	◎　比較的安価	〇　高価	〇　ケースによる
ショールーム	◎　全国展開	△　地方に少ない	×
価格の明瞭さ	〇	×　見積依頼	×　見積依頼
保証	◎	◎	△　ケースによる

キッチン比較

素材によって依頼先・メーカーが変わる

設備メーカーやオーダーキッチンメーカーなど、たくさんの選択肢がありますが、天然大理石のカウンターを採用したいと考えた場合、どのメーカーでもいいというわけではありません。

対応できるキッチンメーカーや造作キッチンを探す必要があり、メーカー選びも打ち合わせも大変になってきます。その分、他では手に入らない個性的なキッチンになり、愛着もわきます。

希望するカウンターをどういったメーカー・職人に依頼するかは、とても大事なポイントです。
天然大理石カウンターに限ったことではありませんが、しっかり選びましょう。

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	システムキッチン（設備メーカー）	オーダーキッチン	造作キッチン
樹脂カウンター	〇	〇	〇
天然石＋樹脂カウンター	△　少ない	〇	〇
大理石カウンター（天然）	×	△　少ない	〇

大理石の採用

キッチンメーカーと価格

すべてのメーカーを紹介したいのですが、オーダーキッチン・造作キッチンは、基本的に見積をしないと価格は分かりません。

この記事では設備メーカー5社の人工・人造大理石カウンター（I型2550㎜）の価格やカラーバリエーションをまとめます。

人工・人造大理石カウンターといっても、普及～高級グレードと多くの素材を品揃えしているので、価格も幅があります。各メーカーの大理石の特徴はこちらを参考にしてください。

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メーカー（キッチンシリーズ）	人工・人造大理石カウンターカラーバリエーション	価格 ※基本仕様からの差額
クリナップ (STEDIA)	4グレード 11色	＋60,000～185,000円
リクシル (リシェルSI)	3グレード 8色	0～＋207,000円
トクラス (Berry)	4グレード 14色	0～＋131,300円
TOTO (THE CRASSO)	4グレード 14色	0～＋374,000円
パナソニック (L-Class)	7グレード 22色	0～＋362,300円