- 大理石の床に光沢がなくなってきたみたい。自分で研磨しても大丈夫?
- キッチンカウンターに傷がついてしまったけど、補修できるかな?
- 洗面台をリフォームしたかったけど、ネットに研磨方法が出てるから試してみたいな。
ピカピカの大理石に戻したい!
ネットで研磨の方法を見たから、早速やってみたいな。
実は研磨できない大理石もあるんです。
どういう場合に研磨できないか、くわしく説明していきます。
この記事では、人工(人造)大理石を中心に、メーカー目線での研磨や補修について詳しく解説していきます。これを読んで誤った研磨をしないよう注意しましょう。
まず前提として、大理石はDIYで研磨・補修することはおすすめしません。人工大理石は取扱説明書を参考に研磨を行いましょう。その理由は以下の2点です。
- 大理石
石材や色で研磨技術が必要になることがあり、販売元や大理石のクリーニング業者に任せることがおすすめ。
- 人工(人造)大理石
研磨しやすいよう作られていることが多いが、取扱説明書以外の方法で研磨すると、たとえ大理石のクリーニング業者に頼んだ場合であっても保証対象外になる。また、ツヤや質感が変わることがある。
大理石の材質の違いについて知りたい方は、こちら≫大理石の浴槽について徹底解説!でくわしく説明しているので、参考にしてください。
大理石・人工(人造)大理石の違いと研磨に必要なもの
それでも自分で研磨する場合、素材の違いを知ることがとても大切です。
大理石と人工(人造)大理石で、研磨方法も異なるので解説します。目立たないところで試してから研磨してください。
この記事では大理石の研磨はおすすめしていないので、研磨の方法については簡単に説明します。
大理石
大理石とは石灰岩(炭酸カルシウム)が主成分の自然岩を加工したもので、石材の中では比較的柔らかいことが特徴です。
そのため、日常生活で細かい傷ができやすく、鏡面仕上げのツヤがなくなっていきますが、表面を研磨することでツヤも戻り、小さな傷も消すことができます。
大理石の研磨に必要なもの・磨き方
研磨機(サンダー・研磨パッドを取付したポリッシャー・ダイヤモンドハンド研磨パットなど)、研磨剤(コンパウンド)、水、タオルなど
- 研磨する面の汚れを落として水ぶきする
- 水をかけて目の粗い研磨パッドから研磨する
- 研ぎ汁がでるので取り除く(拭きとる)
2→3の繰り返しで順に目のこまかい研磨パッド(#800→#1500→#3000→#6000→#10000など)に変えていき、研磨のみでツヤを出します。
人工(人造)大理石
水廻りで使われる人工大理石・人造大理石は樹脂を成形して大理石に似せて作ったもので、手入れしやすいことが特徴です。
樹脂の材質も様々あり、ひとまとめに説明することは難しいですが、もともとツヤがなく、ナイロンスポンジ等で研磨することで汚れや小さな傷を目立たなくできるものが多いです。
人工大理石と人造大理石の材質・メーカーの違いなどはこちら≫人工大理石と人造大理石の違いについて解説!2022年保存版を参考にしてください。天然石が含まれる人造大理石では研磨ができないので注意が必要です。
人工(人造)大理石の研磨に必要なもの・磨き方
研磨するもの(メラミンスポンジ・ナイロンスポンジ・耐水ペーパーなど)、クリームクレンザー、水、タオル
- メラミンスポンジに水をつけ、軽くこするように磨く
- ナイロンスポンジの硬い面にクリームクレンザーをつけて、円を描くように磨く
- 目の細かい耐水サンドペーパーから順に(#240→#400)研磨して、仕上げにメラミンスポンジでこする
上記の順に状況をみながら段階的に研磨して、最後に水拭きします。仕上げにワックスを使う場合もあります。
DIYの研磨ができない大理石とは
大理石の研磨について説明してきましたが、研磨が難しい場合もあります。あやまって研磨してしまうと、元に戻せなくなることがあるので、まず充分に確認しましょう。
判断が難しい場合がありますが、一般的な例を解説していきます。
大理石で研磨をおすすめしないもの
- 黒や茶色など、色の濃い大理石
- ガラスコーティングなどの特殊コーティングをした大理石
濃色の大理石は一般的に磨いてツヤを出すことが難しい素材といわれています。他にも研磨が難しい石材もあり、素人が判断するには限界があります。できれば専門業者さんに一度みてもらいましょう。
人工(人造)大理石で研磨をおすすめしないもの
- 鏡面仕上げ(ツヤ加工)のある人工大理石
- 特殊コーティングされた人工大理石
例:Panasonicささっとカウンター・LIXILバリアコートNEOなど
人工(人造)大理石の鏡面加工はワックスやコーティングを行っている場合があり、研磨すると質感が変わることがあります。研磨で部分的に鏡面加工が無くなり、クレームにつながった事例もあります。
大理石のコーティングや大理石の研磨について紹介した記事もあります。ぜひ参考にしてください。
鏡面加工の場合、中性洗剤とエタノールのみが使用可能とされている場合があるため、研磨やナイロンスポンジの使用ができるかメーカーに確認しましょう。
大理石研磨をクリーニング業者に頼んだ時の費用は?
大理石・人工(人造)大理石のどちらもクリーニングやリペアができる業者に依頼する場合、大理石の材質や大きさ(面積)によって価格が異なります。まずはお住まい地域の業者さんの見積をとりましょう。
また、製品によっては研磨を含むメンテナンスができる場合もあるので、販売元(メーカー)が分かる場合は問い合わせをしましょう。
大理石の家具・小物をあつかうShinabelでは、購入後の研磨・補修も行っているので、これから購入を検討する方はこちら≫Marblestを参考にしてみてください。
玄関・キッチンカウンター・シンク、大理石研磨と予防できること
玄関などの床材
大理石の採用も多く、研磨の希望が非常に多い場所です。
床はどうしても傷がつきやすく、ツヤが無くなっていく原因にもなります。家具などを置くときは傷防止の保護シールなどを貼って傷を予防しましょう。
キッチンカウンター
大理石・人工(人造)大理石のどちらも使われている可能性があり、よく調べないと研磨や補修方法が分からないこともありますが、どちらにしても大きな傷や汚れは補修が難しくなります。
包丁を使うときはまな板を使い、鍋しきも必ず使うようにしましょう。
正しい掃除方法については大理石キッチンの掃除・お手入れ方法【カウンター編】を参考にしてください。
キッチンシンク
人工(人造)大理石で成形されることが一般的で、水あかや傷もつきやすいため、あえてツヤ消しにしています。
特徴コーティングが無ければメラミンスポンジやナイロンスポンジで研磨できますが、とても汚れやすい場所なので日々のお手入れでは排水カバーまでしっかりと中性洗剤で洗っておきましょう。
毎日のお手入れは大理石キッチンの掃除・お手入れ方法【シンク編】で解説しています。
大理石の研磨は慎重に!プロに任せることも考えて
今回は、大理石の研磨について解説してきましたが、基本的にはDIYで研磨・補修することはおすすめしません。
以下の大理石・人工大理石は研磨ができないので、とくに注意が必要です。
- 濃色の大理石
- 鏡面仕上げの人工(人造)大理石
- 特殊コーティングされたもの
取扱説明書やホームページにない研磨方法を行うと保証対象外になるので、よく確認して研磨を検討をしましょう。
メンテナンスができる場合もあるので、分かる場合は販売元(メーカー)へ問い合わせすることをおすすめします。
大理石のメーカー比較について詳しく紹介した記事もあるので、ぜひ参考にしてください。
大理石の床など石材の知識が必要な場合は、DIYではなく大理石のクリーニング業者にお任せすることも考えてみてください。
大理石は高級感がありとても美しいものです。正しい研磨・使用方法で長く大切につかっていきましょう。